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糖尿病の治療について [生活習慣病]

食事療法・運動療法が大事ってホント?
 

糖尿病ではインスリンの量が不足したり、効きにくい状態になり、利用されないブドウ糖が血液中にあふれてきます。これを防ぐためには体に取り入れる食物の量を、生活活動量に見合った量に減らすこととインスリン効果を上げるための適度な運動が必要です。運動は少なくとも1日20分以上歩くように心がけましょう。

食事療法や運動療法は、実は一番効果のある治療法なのです。また内服治療やインスリン治療を行う上でも、治療の根幹を支えています。

あなたに必要なエネルギー量(kcal)とは・・・

標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22×仕事の強さ(20~30)

※身長1.65mでは総エネルギー量は1.65×1.65×22×(25~30)となり、
 その人の仕事量によって1500~1800kcalとなります。
※腹八分目で動物性脂質(肉など)を減らして植物繊維を多くとりましょう。

カロリーイメージ



糖尿病の人は心筋梗塞になりやすい、しかも重症に
 

糖尿病によって心臓の冠動脈の動脈硬化が進み、血管が狭くなると心臓が酸素不足におちいります。これが狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患と呼ばれるものです。
糖尿病の人では、虚血性心疾患になる率が糖尿病でない人の2~4倍と非常に高く、さらに心不全という深刻な状態になりやすいこともわかっています。アメリカの調査によると、糖尿病患者の死因の6割までが心筋梗塞だそうです。
狭心症や心筋梗塞では胸痛という症状が現れますが、糖尿病の場合、痛みを感じる神経もダメージを受けているので、あまり痛みを感じなくてもじつは心臓の病気が進んでいる場合があります。

成人病に多い糖尿病における虚血性心疾患の特徴

1.糖尿病の女性は虚血性心疾患になりやすい
2.胸痛などの症状が出にくく、診断が遅れる
3.多岐病変が多く、重症になる
4.細小血管障害(糖尿病性心筋症)心不全などの合併が多い
5.腎障害を合併し、高血圧、高脂血症の管理が難しい
6.全身の他臓器の動脈硬化(脳梗塞・閉塞性動脈硬化症)を合併
7.感染症を合併しやすい  



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日本人の場合太ってなくても糖尿病に
 

日本人を含む東アジア系の人は、遺伝的にみて飢餓状態にたいへん良く適応しています。したがって飢えには強いのですが、カロリー過剰になると、それが裏目に出て、病気(糖尿病)になってしまいます。
ほんの少々の要因によっても、すぐインスリン抵抗性が増してしまうためだと考えられています。ですから、日本人の場合、肥満ではないからといって安心しているわけにはいきません。


食事の仕方で血糖値を下げる
 

糖尿病の病気といえば、従来はカロリー制限を意味していました。しかし最近では、カロリーの総量を厳しく制限することよりも、食事のタイミングが大事であることもわかってきました。
1日の血糖値の変化を見ると、食事をするとすぐ上がり、時間がたつと下がります。朝起きたばかりの時は空腹のため血糖値は低いのですが、糖尿病では、しばらくすると朝食前なのに血糖値が上がってきます。これは活動に必要なエネルギーを作るため、肝臓に備蓄されていた糖が血中に放出されるからです。
ところが、糖をエネルギーに変える働きをするインスリンが朝は十分に分泌されないので、糖は血中に残ります。インスリンを出す膵臓がまだ目覚めず、活動を始めないからです。

 

食事のポイント

◇起きたらすぐ朝食を
◇間食はしない
◇夕食から次の日の朝食まで12時間以上あける

 朝食イメージ

血糖値がある程度上がった状態で朝食をとると、さらにその上に上乗せされて、血糖値は異常に高くなります。インスリンは分泌され、働き出しますがあまりに糖の量が多すぎて処理しきれないうちに昼食となり、さらにどっと糖が入ってきてしまうことになります。同じことが夕食についても繰り返されます。まして、食事の間におやつなどを食べたら血糖値は下がるひまがなく、ピークはさらに上がるというわけです。
ですから、血糖コントロールが悪い人は、朝食は食べたらなるべく早く、活動を始める前にとるほうがよいのです。そうすると、血糖値は低いところからスタートすることができますので、食事のあとに分泌されるインスリンで血中の糖を十分に処理できることになります。もちろん、間食はしないようにします。また、夕食から次の日の朝食まで12時間あけることが大切です。膵臓も夜は休んでしまい、インスリンの分泌が少ないからです。
いずれにしても、朝食や夕食の時間を早めることや間食をやめることで、しばしば血糖値は改善されます。そうすれば食事量や体重が変わらなくても血糖値は下がってきます。

 

ちょっとした運動でも血糖値は下がる

糖尿病の運動療法は、散歩など、30分位のまとまった時間を費やして全身を使う運動が基本ですが、次善の策として日常のちょっとした運動をすることでも効果があります。
それは筋肉に刺激を与えると血糖値が下がるからです。大きな筋肉、また日頃あまり使わない筋肉を使うと、刺激量が多くなりますので、より効果があります。したがって、運動は時間や距離だけでなく、筋肉を効果的に動かす工夫も大事です。

日常生活でできる運動
◇分けてでもよいから合計で30分ぐらい歩く
◇バスなど一駅手前で降りて歩く
◇電車の中では座らず立つ
◇エレベーターやエスカレーターを使わず、階段で

運動イメージ

 

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入院するだけで血糖値は下がるのに
 

糖尿病予備軍といわれても、生活習慣を改善することによって、発症を防ぐ、あるいは遅らせることができます。発症時期を遅らせることができれば、重症にならずに生活する期間が長くなります。
実は血糖値は簡単に下げられるのです。入院して、管理のもとに規則正しい生活をするだけで、体重が減るよりも早く血糖値は下がります。でも退院すると元に戻ってしまいます。なぜ、良い状態を維持することが難しいのでしょう。


糖尿病には「病気のつらさ」がない?
 

糖尿病には、痛い、苦しい、などいわゆる「病気のつらさ」があまりないので、生活習慣を治せといわれても、なかなか改められないのだとよくいわれます。
しかし、人間は社会生活をするものであり、仕事や付き合いも生きることの大きな意味なのです。この病気の苦痛は普通に生活を楽しめないところにあることを、周囲の人々や社会は理解する必要があります。そして、治療のためには医者と患者双方にパラタイムチェンジ(考え方の転換)が必要だといえるでしょう。
食べてはいけない、飲んではいけない、やせなくてはいけない、運動しなくてはいけない・・・・などネガティブに考えるのではなく、出来ることを少しずつでも続けていければよいとポジティブに考えることが、結局は良い結果となることが実証されています。


治療はスポーツと考えよう
 

生活習慣病の治療は、スポーツのようなものです。医者がコーチ、患者が選手で、日頃の練習が生活習慣というわけです。練習は長期間に渡るものですから、最初からベストの成績をめざして気負ってしまうと、続けるのが苦しくなりがちです。ですから、成績が多少良くなったり悪くなったりしても投げ出さないで練習を続ける選手になればよいのです。それがスポーツにおいてもよい選手の条件です。そのためには、相談に乗ってくれ、うまく練習を指導してくれる良いコーチに付くことが肝心だといえましょう。


糖尿病と言われた人が心筋梗塞を防ぐために
 

糖尿病の人はかなりの高率で高血圧や高脂血症をあわせもっています。生活習慣の是正をせずに血糖を十分にコントロールすることが困難な現状では、心筋梗塞を防ぐには、血糖のみならず血圧と高脂血症の治療をしっかりする必要があります。
それには結局、禁煙、食生活を改める、ストレスの管理をするなど生活習慣の改善も必要となります。そうすることで糖尿病も改善されるのです。

 

あなたはいくつできていますか?

1.食事は規則正しく、間食・夜食はやめましょう。
2.日常生活の中で運動を心がけましょう。
3.禁煙をしましょう。
4.肥満にならないようにしましょう−BMI値22を目標に[BMI=体重(kg)÷身長(m)2]。
5.血圧は130/80を目標に。
6.高脂血症の改善を−LDL値120未満、中性脂肪値150未満を目標に。
7.禁酒の努力をしましょう。
8.心臓に自覚症状がなくても定期的な心電図検査をしましょう 。

 

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